AIを社長の業務効率化から組織としての業務効率化。収益力、生産性の向上につなげるには?
2026.08.23 カテゴリ: ブログ・お知らせ, DX推進・お役立ち情報, AIエージェント, AIラボ, 中小企業のDX推進
こんにちは!DX学校吹田校/AI活用ラボのハヤシです!
先日、AI活用について調べている中で、こんな調査を見つけました。
Microsoftが、社内を対象に、AIコーディングツールがどのように使い始められ、定着し、仕事の成果にどう影響したのかを調べたものです。
この調査を紹介したTenbin AIの記事で興味深かったのが、AIツールを使える状態にしただけでは、自然に利用が広がるわけではないという点でした。
特に「周囲の同僚が使っているかどうか」が、最初にAIツールを使ってみる行動と強く関係していたと報告されています。つまり、本人のITスキルだけではなく、周りで実際に使われているという環境も、AI活用が広がるきっかけになっていたわけです。
🤖 社長がAIを使えるようになった。その次は?
今はまず、社長自身がChatGPTなどを使い始めている会社も増えてきました。
弊社の「つむぐAI活用ラボ」を受講いただいた経営者さんも、見る見るうちに経営に使っていかれるようになっています。
さすが経営者は違うな!と感動します(#^^#)
メールの文章を考えてもらう。
得意先との議事録を作ってもらう。
月次決算書を分析してもらう。
新商品開発の壁打ち相手になってもう。
こんな風に経営者の作業を顕現し、思考の整理を手伝ってくれます。
ただ、会社として考えるなら、社長一人の仕事が速くなったところで終わらせるのは、少しもったいないわけで。
次に考えたいのは、
「この効率性を、会社の業務全体にどう広げ、定着させるか?」
です。
そして、その先にあるのが、組織としての業務効率化、生産性の向上、さらには収益力の向上です。
📚 社員にAI研修をすれば解決する?
そこで、
「では、社員にもAI研修を受けてもらおう」
となることがあります。
研修はもちろん大切です。
まず実際にAIを触って、
「こんなことができるんだ」
「この文章をまとめてもらえるんだ」
「考える材料を出してもらえるんだ」
と知る必要があります。
でも、AIの使い方を覚えただけでは、翌日から会社の仕事が変わるわけではありません。
社員からすると、
「便利なのは分かった。でも、自分の仕事のどこで使えばいいの?」
という状態になりやすいからです。
ここで必要になるのが、自社の業務を整理することです。
🔍 「AIで何ができる?」の前に「どんな仕事がある?」
例えば、「営業事務」という仕事。
一つの仕事に見えますが、細かく分けてみると、
- 問い合わせメールを確認する
- お客様から必要な情報を聞く
- 見積書を作る
- 提案メールを書く
- 受注内容を入力する
- 納期を確認する
- 請求書を作る
など、たくさんの業務があります。
ここまで細かくすると、
「問い合わせ内容の要約はAIが手伝えそう」
「メールの下書きもAIで作れそう」
「毎回同じ内容を入力しているところは、AIというよりデジタル化したほうがよさそう」
「値引きや取引条件の判断は、人がやるべき」
と、具体的に考えられるようになります。
つまり、会社でAIを活用するには、
「ChatGPTで何ができますか?」
だけを考えるのではなく、
「うちにはどんな仕事があって、そのどこをAIやデジタルに任せられるのか?」
を考えることが必要なのです。
🧩 AIに任せる仕事、人が担う仕事を決める
AIはとても便利ですが、何でも任せればいいわけではありません。
例えば、
文章の下書き
情報の整理
会議内容の要約
アイデア出し
といった仕事は、AIが力を発揮しやすいところです。
一方で、
「このお客様にはどんな提案をするか」
「備品購入の見積への返答をどうするか」
「悩みを持っている社員への対応」
といった判断は、人が担う必要があります。
だからこそ業務を一度並べて、
「AIを活用できそうな仕事」
「デジタル化できそうな仕事」
「人が担うべき仕事」
に分けてみることが大切です。
📈 業務効率化を「収益力」につなげる
そして、もう一つ大切なことがあります。
AIを使って仕事が30分短くなった。
それだけでは、必ずしも会社の利益が増えるわけではありません。
重要なのは、生まれた時間を何に使うかです。
例えば、
これまで事務作業に追われていた営業担当者が、お客様への提案に時間を使えるようになる。
問い合わせ対応が速くなり、お客様を待たせる時間が減る。
資料作成の時間を減らして、新しい商品やサービスを考える時間を増やす。
ミスや二重入力を減らして、やり直しに使っていた時間をなくす。
こうして初めて、
業務効率化 → 生産性向上 → 収益力向上
へつながっていきます。
AI導入の目的は、「AIを使っている会社になること」ではありません。
限られた人数と時間で、より価値の高い仕事ができる会社になること。
中小企業にとってはこちらのほうが、ずっと大切ではないでしょうか。
🚶 AI活用は、この順番で考える
私たちがおすすめしているのは、次の順番です。
AIを触る
↓
自社業務に合うAI活用を把握する
↓
自社の業務を棚卸しする
↓
AIやデジタルを使う場所を決める
↓
小さく実践する
↓
成果を社内で共有する
↓
組織の仕事として定着させる
「AIを導入する」こと自体がスタートなのではありません。
社長がAIを使って便利さを知ったら、次は会社の仕事を見てみる。
そして、AIによって生まれた時間を、売上やサービスの向上につながる仕事へ振り向けていく。
そこまで考えて初めて、AIが経営の力になっていくのだと思います。
✅ まず何から始める?明日からできる3つのこと
とはいうものの、AIの登場から間もないため、AI導入の進め方のノウハウがフォーマットになっている状態でもなく、中小企業のみなさんは、立ち止まるしかないのかしら・・・。
と課題を感じるようになりました。
そこでスタートさせるのが「業務の棚卸会」の新サービスです。
年内は無料モニターさんを募集しています。
よろしければ、お問い合わせください。
r.hayashi@dx.school
参考
GMO天秤AIメディア「Microsoft大規模調査で判明、AIコーディングツールが『定着する現場』と『使われず終わる現場』の分かれ道」(2026年8月13日)
Emerson Murphy-Hill, Jenna Butler, Alexandra Savelieva, “Adoption and Impact of Command-Line AI Coding Agents: A Study of Microsoft’s Early 2026 Rollout of Claude Code and GitHub Copilot CLI”(2026年7月1日)